a perfect place to die 富士の樹海・青木ヶ原
富士の樹海を舞台にした生きることを考えるガス・ヴァン・サントのヒューマンドラマ。
日本人であれば誰もが知っている自殺の名所、富士の樹海・青木ヶ原。海外から見た日本の観光名所であるMt.FUJI(富士山)の持つ負の側面。
そこに神秘性を見出したガス・ヴァン・サントはミステリー仕立てに描いた。
自殺を決意したアーサーは、アメリカから片道の航空券で青木ヶ原を訪れる。樹海に立ち入ると出口を探して彷徨う日本人のタクミと出会う。彼の手助けをするうちに次第に打ち解け、なぜここに至ったのか、妻との間に何があったのかを語りだす。
「a perfect place to die」
全てはここから始まる。
アーサーがグーグルで検索するとそこで紹介されているのは、富士の樹海・青木ヶ原。
だから、アーサーは死に場所を求めてはるばるアメリカから来た。
実際に検索してみても本当に「AOKIGAHARA」が紹介されている。。。
とにかく富士の樹海が自殺の名所であることが海外でも有名であることが一番の驚き。
自殺者が多い日本で一番ということは世界でも一番ということなのか。
自殺の名所であることを表現するために、思いとどまらせるメッセージがかかれた看板が映し出される。そこには日本語と英語が 併記されていて、海外からも人が訪れていることが分かる。
それにしてもちょっと立ち入っただけで死体に次々に出くわすのはやりすぎ(笑)
定期的に捜査されているからそんなにないでしょ。
樹海の監視員に、日本人俳優がキャストとして登場している。
自殺するにしてもそれぞれの人にそれぞれの背景がある。
アーサーも同様で、かならずしも観客が思い描く事情ではない場合もある。
受け取り方もそれぞれだけれど、アーサーと妻の関係、タクミは何者なのか、最後に全てのミステリーは解ける。
<作品概要>
「追憶の森」 SEA OF TREES
(2015年 アメリカ 110分)
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:マシュー・マコノヒー、ナオミ・ワッツ、渡辺謙
配給:東宝東和