2015年4月24日金曜日
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) BIRDMAN or (the unexpected virture of ignorance)
すごさを出しているのが、このライブ感!
映画らしい映画とでもいうのか、映画でないとできない表現というのか、映画でできることを遊びつくしたというのか、とにかくすごい。面白い。
全編ワンカットかのようなシーンのつなぎ方とか、ドラムベースのテンポで緊張感を保ち続けたり、撮影や音楽の演出も巧い。
「バードマン」というヒーロー映画でかつてスターになったリーガンは、今は落ちぶれて資産も尽きかけているが、ブロードウェイで再起を図った勝負に出る。
監督は、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。はじめて観たのは東京国際映画祭で何の前知識もない状態で度肝を抜かれた「アモーレス・ペロス」。それから「21グラム」や「バベル」など生と死の運命みたいな重いテーマが多いけど大好きな監督。
アカデミー賞では作品賞と監督賞を堂々の受賞。
ちなみに、昨年は「ゼロ・グラビティ」でアルフォンソ・キュアロンが作品賞と監督賞も受賞。この二人はメキシコ出身の同郷仲間で、「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロも合わせた三人でチャチャチャ・フィルムズを設立し映画製作を行っている。
二人が連続で受賞してデル・トロもかなりプレッシャーか(笑)
そしてこのキャスティング!
「バットマン」で一世風靡したマイケル・キートンを主役に、そして現在の大ヒットアメコミ作品「アメイジング・スパイダーマン」のエマ・ストーンを助演に添えるあたりとか、振り切ってるとこがいい。
スパイダーマンがちょいちょい出てくるあたりもいい。
それにしても、この映画のすごさを醸し出しているのが、このライブ感!
ワンカットのようなリアルタイムのように進んでいく感じが、舞台っぽい。
そう、ブロードウェイを描いているだけあって、このリアルタイムにアドリブ的に物事が進んでいくようなライブ感がこの映画の持ち味。
(それを演出するために、秒単位の演出で俳優は相当大変だったらしいが、、、)
そしてそれを演出するのがワンカットかのようなこの撮影。
撮影はこのひと、
エマニュエル・ルベツキ
この人、天才!
実は、アカデミー賞は昨年に続き2年連続で撮影賞を受賞している。
昨年受賞したのは、「ゼロ・グラビティ」。
一体どうやって撮影したのかと話題をさらったあの映像。
本作でもやってくれました。
それにしても、宣伝であの背後霊のようなバードマンを見てたのでいつでるのかと気になりすぎてしまい、肩透かし。あまりあのバードマンで煽らないでほしかった、、、
<作品概要>
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
(2014 アメリカ 120分)
監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
出演:マイケル・キートン、ザック・ガリフィアナキス、エドワード・ノートン、アンドレア・ライズボロー、エイミー・ライアン、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ、リンゼイ・ダンカン、メリット・ウェバー
撮影:エマニュエル・ルベツキ
音楽:アントニオ・サンチェス
配給:20世紀フォックス
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