2015年11月28日土曜日

バクマン。


大根流、マンガカルチャーの描き方

大根監督の映画は面白い。
「モテキ」もそうだけど、イマドキなツボを完全におさえている気がする。
中二病的なオタク要素だったりするのに、ちょっとオシャレに、青春に、カッコよくなってしまう。

それは演出だったり、音楽だったり、そういったこだわりが絶妙に効いていて映画をワンランク上にしてしまっている。その才能はさすが。

高校の同級生であるサイコーとシュージン。高い画力と物語作りの才能をそれぞれ持ったコンビで、マンガ家を目指すことになる。目指すはマンガ雑誌最高峰の少年ジャンプ。果たして彼らの想いは届くのか。


原作は同名の人気マンガで「DEATH NOTE」の大場つぐみと小畑健のコンビによる少年ジャンプ連載作品。
マンガ業界の裏側を結構赤裸々にリアルに描くことで業界内のファンも多いこのタイトルを大根監督は、高校生ながら一流のマンガ家を目指す少年たちの青春群像として見事に描いている。

特に大根監督は、男子憧れの女子を描くのが天才的!
「モテキ」の長澤まさみの手裏剣シュッシュッにやられた男子は多いはず。
本作での小松奈菜は、マンガから飛び出てきたのかと思うほどマンガ的なヒロイン。(観てもらえれば分かるはず 笑)


キャストでは、ライバル役の染谷将太が圧巻。
映画「デスノート」のマツケンばりの怪演でそれなりにキャラに近い配役だった他を圧倒するパフォーマンス。

そして、音楽。
サカナクションがカッコイイ。
大根監督のセンスなのか、音楽が映画を彩る重要な要素になっている。

マンガのコマ割りを背景にしてペンを武器に闘うシーンなんかはジャンプのバトル系のマンガっぽい凝った演出。
それに最後に驚かされるのが、エンドロール。
マンガの本棚のようなのに、その本棚に陳列されている一冊一冊のマンガの背表紙のタイトルが、スタッフクレジットに!!
こだわり過ぎとも言える演出が最後まで楽しめる一作。


<作品概要>
(2015年 日本 120分)
監督:大根仁
原作:大場つぐみ、小畑健
出演:佐藤健、神木隆之介、小松奈菜、桐谷健太、新井浩文、皆川猿時、宮藤官九郎、山田孝之、リリー・フランキー、染谷将太
配給:東宝

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