2014年2月3日月曜日
ウルフ・オブ・ウォールストリート The Wolf of Wallstreet
ウォールストリート、狂喜乱舞のバブル世界。
裸一貫から成り上がったサクセスストーリーと欲望にまみれた破天荒な生き様。裏切り、そして破滅への道。スコセッシとディカプリオ5度目のタッグとなる本作は、実在の株式ブローカーのセンセーショナルな人生を描く。アカデミー賞主要5部門にノミネート。
一流証券会社に入社したジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、電話一本の口八丁で巨額を動かし、金を稼ぎまくるウォールストリートの世界に一気に魅了される。ところがブローカーとしてデビューしたその日にブラックマンデーが起こりクビに。不況下で再就職先に選んだのは、1ドル以下の誰も買わないような安株を扱うがコミッション(手数料)は多い株式ブローカー。そこでジョーダンは持ち前の営業力でメキメキと頭角を表し、やがて独立を果たす。そして飛ぶ鳥を落とす勢いでウォールストリートの獣の道を駆け上がっていく。
とにかく内容がバブル過ぎ!お金が全てでその使い方も凄まじい。若くして大金を得たいカネに目のくらんだ若者の社員たちを煽り、自ら作り上げた「勝利の方程式」でグイグイと成り上がっていく。とにかく、電話!電話!営業電話でごった返す社内の盛り上がり。そして月末を好成績で終えると大パーティ。女子社員に1万ドルを握らせ、その場でバリカンを使って坊主にさせる、ストリッパーを呼んでのどんちゃん騒ぎ。
日本でいうとライブドア事件のようなもんだろうか。ベンチャーとしてゼロから立ち上げて一躍時代の寵児となり、億万長者となって逮捕される。破天荒さでいうと、ドラッグや酒や女へのまみれ具合などアメリカの方がやはり上だけど。
ジョーダンが仲間を集める際に試したエピソードが印象に残る。ポケットから出したペンを相手に渡し、「これをオレに売ってみろ」と。ジョーダンが仲間に欲しがった相手の答えはこうだ「この紙にいますぐサインしろ」。ペンの良さをアピールするのではなく、必要性をつくり出す。そこに営業の極意がある。
ジョーダンは羽目を外し過ぎた成金だったが敏腕セールスマンであったことは間違いない。
本作では、キャストとして映画監督のロブ・ライナーが父親役で登場している。スパイク・ジョーンズも実はちょい役(再就職先の経営者)で出演している。
それと、映画パンフレットにあるコラムに疑問。ミルクマン斉藤など著名な映画ライターの方々が書いているが内容がどうもおかしい。キャストやスコセッシの特徴などにフォーカスして本編に触れていないのだ。
これはおかしい。このパターンで考えられるのは、“仕事”としてパンフレットへの執筆を依頼されたものの映画がヒドイ内容で褒められない。だから周辺情報でごまかす。
もうひとつは、本編を観ていないから書けない、というパターン。
でも映画は全然ヒドくないから、パンフレットの入稿までに試写会が間に合わなかったのではと推測する。一旦公開日が延期にもなってるし。
それとも、もしや本気で書いている!?
いやいや、間に合わなかったのだと信じよう。
<作品概要>
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」 The Wolf of Wallstreet
(2013年 アメリカ 179分)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マーゴット・ロビー、マシュー・マコノヒー、ジョン・ファブロー、カイル・チャンドラー、ロブ・ライナー、ジャンデュジャルダン
配給:パラマウント
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