2014年6月19日木曜日

ぼくたちの家族


「舟を編む」より全然いい! 石井裕也の描く“家族” 

「舟を編む」で米アカデミー賞はじめ数々の映画祭で話題となった石井裕也監督の最新作。
石井裕也がテーマにする家族
どんな家族にも大なり小なり問題はあるもの。 誰もが自分の家族を重ね合わせて時分事として作品に入っていける物語。その監督の手腕はさすが。

どこにでもいそうな4人家族。ある日母親が認知症を発症。しかも悪性の腫瘍で余命は1週間。あまりにも突然の出来事に動揺する家族、そして次々と発覚する家族の秘密。
ボロボロになりながらも“最後の悪あがき”を試みながら再生していくある家族の物語。


本当にどこにでもありそうな家族の物語をここまで魅せる監督の手腕もすごいけど、俳優陣が良かった。長塚京三と原田美枝子は演技がマジで上手い! 
主演の妻夫木聡も頼りない長男を好演。
そして、池松壮亮も最近は引っ張りだこの俳優。テレビドラマ「MOZU」、「愛の渦」など話題作で難しい役どころを見事にものにしている。

長男の奥さん家族との会食で使われていた場所は、高尾の料亭「うかい鳥山」。(セリフにも名前が出てた) 吉祥寺から郊外の自宅へ帰るシーンもあり中央線か京王線の設定か。次男との待ち合わせは飯田橋だったけど、自宅のある三好駅は架空の駅。

評判が良かったのもうなずける良作。
個人的には「舟を編む」よりも全然良かった。


<作品概要>
ぼくたちの家族
(2014年 日本 117分)
監督:石井裕也
原作:早見和真
出演:妻夫木聡、原田美枝子、池松壮亮、長塚京三、黒川芽以、ユースケ・サンタマリア、鶴見辰吾、板谷由香、市川実日子
配給:ビターズ・エンド

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