ブレッソン、初のカラー作品
長年日本では観ることができなかったというブレッソンの傑作。
ブレッソンらしく、本当に余計な説明がないし、セリフが少ない。一切の無駄を省いて見せる映像を作ることができる作家。体脂肪が極端に低いタイプの作品。
若く美しい妻と質素だが順調そうな結婚生活を送っていた質屋を営む中年男。ある日突然、妻が自殺を図り、夫婦のそれまでを振り返っていく。
テラスから始まる衝撃の冒頭。
過去に遡りながら淡々と進み、そして冒頭のシーンに戻ってくるあたり、すごく巧さを感じる。
ドミニク・サンダの緑色のコートがなんかいい。
ノートやちょっとした小物がおしゃれだったり、そんなとこにも注目するとおもしろい。
それにしてもドミニク・サンダが美しすぎる。この時、若干17歳!
ブレッソンに見出され、本作でデビュー。ブレッソン初のカラー作品を飾った。
その後、ベルトリッチ監督の「暗殺の森」などに出演。
日本でも人気だったそうで、なんとパルコのCMにも主演していたとか。
<作品概要>
「
やさしい女」 Une Femme Douce
(1969年 フランス 89分)
監督:ロベール・ブレッソン
原作:ドストエフスキー
出演:ドミニク・サンダ、ギィ・フランジャン、ジャン・ロブレ
配給:コピアポア・フィルム
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