2014年10月11日土曜日

時をかける少女[アニメ版]

やっぱりアニメ版が素晴らしい!

細田監督がブレイクした名作アニメ版「時をかける少女」。
原作や実写映画版とは登場人物は違うが役回りや展開は大体同じ。
二度と取り戻すことができない「青春」という限られた時期と、何度も時間を行き来できる「タイムリープ」という特殊能力が、上手く交錯していて、この作品ならではの世界観を醸し出している。

天真爛漫でちょっとおバカな女子高生、紺野真琴は、ひょんなことから過去に遡れるタイムリープができるようになる。苦手なテストの回答や嫌なことを避けるためにタイムリープを使いまくる真琴だが、やがてその能力にリミットがあることを知る。

声優の仲里依紗(真琴役)がかなりいい! おバカでやんちゃな真琴の雰囲気が良く出ている。仲里依紗は、その後の実写版でも主人公役を務めたりしている。

そして、主人公・真琴の叔母役で、原作の主人公・芳山和子の名前が。
魔女おばさんと呼ばれていて、真琴のタイムリープを理解して、自身も若いころに体験した話など、原作のにおいを出している。


魔女おばさんが働いているのは、上野の東京国立博物館。(トーハク)
ここは日本最古の美術館なんだとか。

それに劇中でキーとなる絵画は、「白梅二椿菊図」という名だそうで、
実在する絵ではなくてアニメーターの平田敏夫さんの作。
日本画家でない人がオリジナルであんな絵を描けるなんて、、


「時をかける少女」は、映画化やドラマ化が多いタイトルだけど、
やっぱりこのアニメ版が一番いい。
劇場公開時は、わずか21館スタートが1ヶ月以上経っても立ち見が出るなど
作品の評判が口コミによって広まり、トータル100館以上で上映される
大ヒット作品となった。

この作品で一躍名をあげた細田守監督は、次回作「サマーウォーズ」も
大ヒットを記録し、「オオカミこどもの雨と雪」は大作として公開。
マッドハウスから独立して「スタジオ地図」を立ち上げ、「オオカミこども~」は
スタジオ地図での制作になっている。

ここまでくるにはいろいろと紆余曲折があったみたいだけど、
今やポスト宮崎駿の日本アニメ業界でのキーマン。
間違いなく今後のアニメーション業界を代表していく人物。


<作品概要>
時をかける少女
(2006年 日本 104分)
監督:細田守
出演:仲里依紗、石田卓也、板倉光隆、原沙知絵、谷村美月、垣内彩未、関戸優希
配給:KADOKAWA

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