2014年3月28日金曜日

女っ気なし  un monde sans femmes


自然光で描く、パリ北部へのヴァカンス

どんなタイトルだ、と思いきや意味は原題そのままだった。直訳すると「女性のいない世界」。
見るからに“女っ気なし”なシルヴァンと、ヴァカンスに訪れた母娘とのひと夏の物語。この年の近い母娘のコンビはどちらとも恋愛対象になりえるという点で恋愛要素の材料としてすごく効いている。
本編は58分の中編だが、最初に25分の短編「遭難者」(こちらもシルヴァンが主人公)が併映される。

今は寂れた海辺の観光地、オルト(Ault)にヴァカンスにやってきた姉妹のような母娘のパトリシアとジュリエットが、シルヴァンの管理するアパートに泊まる。やがて一緒に買い物やビーチに遊びに行き、部屋でお酒を飲んだり仲良くなって行く3人。そこにシルヴァンと同じ地元で働くジルが輪の中に入ってくることによって3人のバランス関係も変わっていく。


自然光で撮られている感じが、他のヴァカンス映画と違う雰囲気を醸し出している。柔らかい光の感じと、この地域はそうなのか基本的に曇っている。夏なのに! 青空がでてこないので“夏”が前面に出てこない感じはした。それと海辺のリゾート感はあまりない。パリから近距離でかつては栄えていたらしいが、今どきはみんなヴァカンスといえば南仏に行ってしまうらしい。日本でも聞くような話だ。
人がいなくなったシーズンの寂れた街は、ジル曰く「土曜の夜は死にたくなる」そう(笑)そのくらい人がいなくて寂しいらしい。

のんびりとした街のひとたち。頭髪が寂しく小デブでちょっとオタクっぽい、どうみてもモテなそうなシルヴァンが母娘に受け入れられていくのは、こののんびりとした街の雰囲気とシルヴァンの無害そうな感じからなのだろう。
彼女たちもこの街に来て、シルヴァンに出会い、次第に打ち解け、内面を見せるようになっていく。(おそらくパリではないこと) 彼女たちもそんな風に気を許すとは思っていなかっただろう。
普段は絶対に“女っ気なし”なシルヴァンがこのヴァカンスの間、“女っけあり”になる!

Guillaume Brac

監督のギョーム・ブラックはインタビューで、「まず場所が決まり、それから俳優たちが決まる。そこからストーリーがはじまる」と言っている。このロケーションだから生まれたストーリーなわけだ。

本編の前に併映されるプロローグ的な短編「遭難者」も後から思うと、パリから来た青年とシルヴァン(同人物として登場)とのギクシャクした関係が、田舎とパリ、親切と警戒の対比であることが分かる。
でも、正直いきなり何も分からず短編を見せられると意味はよく分からなかった。自分も都会目線なのか、必要以上に声をかけてくるシルヴァンに親切というより不気味さを感じてしまった。その流れでの本編だったので、シルヴァンが何かしでかすんじゃないかと勝手にハラハラとしていまった(笑)

「遭難者」(2009)

<作品概要>
女っ気なし」  Un monde sans femmes
(2011年 フランス 58分)
監督:ギョーム・ブラック
出演:ヴァンサン・マケーニュ、ロール・カラミー、コンスタンス・ルソー、ロラン・パポ
配給:エタンチェ

2014年3月24日月曜日

ペコロスの母に会いに行く


ポスターが残念! キネ旬の2013年日本映画No.1作品。

いい評判は聞いていたものの、ポスターのビジュアルからどうしても面白いと思えず2013年中に観れなかったタイトル。だけどやっぱり面白かった。
認知症の母との日々を暖かくユーモアをまじえて描く漫画を映画化。監督は、「寅さん」などを手がけた喜劇映画の巨匠・森崎東、御年86歳!山田洋次より年上なのがすごい。

ペコロスという名で、地元の店で歌い、漫画も書くゆういちだが、普段はサラリーマン。行きつけの喫茶店でサボってばかりいるし、認知症の母の世話で仕事は早く帰る。ゆういちのことはハゲ頭で判断できる母だったが、認知症が進むにつれて記憶はどんどん若かりし頃に遡る。やがてゆういちのことも分からないようになっていく。母の若き日々と現代とが平行して描かれる。


ペコロスさんのイラストでポスターを作成して欲しかった。
こちらの方が全然イメージわいて良い。もともとは地元長崎でひっそりと自費出版された本だったが、その後Facebookで話題となり長崎の老舗書店で2ヶ月にわたり1位を記録。現在、全国で185,000部を超えるベストセラーとなり、Facebookの応援者たちの友達総数は150万人を突破した。

「ボケるとも、悪かことじゃなかかもしれん。」
人に受けるのが分かる。ゆる〜くて暖かい感じが今っぽい。それに長崎弁がすごく良かった。登場人物たちの人の良さをすごく引き立てる言葉だ。
監督の森崎東をはじめ、岩松了、原田貴和子、原田知世など長崎出身者が中心となっているところからも長崎の空気感を大事にしているのが伝わる。
それにしても、89歳にしてこれが映画初主演という赤木春恵がMVP! 認知症の母をみごとに演じてみせた。「渡る世間〜」が有名だけど、ここにきて代表作ができました。

それと、全然知らなかったけど、主題歌が一青窈が本作に感動して書き下ろしたという「霞道」(かすみじ)。これがすごい合ってて良かった。



<作品概要>
ペコロスの母に会いに行く
(2013年 日本 113分)
監督:森崎東
原作:岡野雄一
出演:岩松了、赤木春恵、原田貴和子、加瀬亮、竹中直人、大和田健介、松本若菜、原田知世、宇崎竜童、温水洋一、穂積隆信、志茂田景樹
配給:東風

2014年3月23日日曜日

パラダイス:希望  PARADISE;hope


おデブな少女のほろ苦い初恋

パラダイス3部作の第3作目。1作目でケニアのビーチボーイにのめり込むテレサの娘メラニーが主人公。かなりなインパクトの前2作に比べると大分おとなしい感じ。格差へのシニカルさだったり、過剰なところはあまりない。
本作もメラニーはじめ素人を多用して自然な演出で作り上げている。

母親がバカンスに行った夏休み。メラニーはおデブな子供たちが集まるダイエット合宿に行くことに。そこは軍隊の用に規律を重んじ、大好きなおやつや携帯電話を取り上げられ、運動と栄養学の日々。だけど、そこは若者たちの合宿、部屋ではこっそりお酒を持ち込みガールズトークで盛り上がる。やがてメラニーは先生のひとりである中年の男性に恋をして積極的にアプローチを始める。


メラニー、13歳、165cm、81kg。みごとぽっちゃり体型だけど、体重測定で75kgだと言い張りちょっと見栄を張ったりもする。このおデブな体型にもめげず保険医師の先生を好きになってアプローチしだすあたりは微笑ましくはありあまり毒はない。前2作のインパクトがすごかっただけに、物足りない感になってしまうのが正直な感想。格差を痛烈に皮肉るところや、過剰なまでののめり込みっぷりが見所なだけに、もうちょっと振り切った展開を期待してしまった。本気の取っ組み合いも今回はない。
女子高生が先生に恋をするなんて、フツー過ぎだし、もっとありえないくらいののめり込みっぷりを見せて欲しかった。


画の構図は相変わらず左右対称できっちりしてる。なんでもキッチリとルール化されていて、キレイ好きなドイツ人的な感じが伝わる。(オーストリアだけど)
おデブな子たちが整列して、一斉に行進したり、運動している様を滑稽に見せるあたりはちょっとした毒がある。でも周りがおデブすぎてメラニーが普通に見えてしまう。
(運動の先生役が「インポート、エクスポート」の養父だった!)
医師の先生が泥酔したメラニーを森に横たえたのは何だったのかが分からない。

おデブな少女の夏休みのほろ苦い初恋。でも、この間にお母さんがケニアであんなことしてると思うと笑ってしまう。


<作品概要>
パラダイス:希望」  PARADISE;hope
(2012年 オーストリア 91分)
監督:ウルリヒ・ザイドル
出演:メラニー・レンツ、ジョセフ・ロレンツ、ミヒャエル・トーマス、ビビアン・バルトシュ
配給:ユーロスペース

2014年3月21日金曜日

ダラス・バイヤーズクラブ  DALLAS Buyers Club


エイズによってビジネスマンに。

実在の人物をベースにマシュー・マコノヒーが熱演。21キロの減量も話題になりアカデミー賞の候補にもなった。
マシューは本作で主演男優賞を見事に受賞。助演のジャレッド・レトも助演男優賞にノミネートされる好演となった。

1980年代、アメリカでも最も保守的なテキサスでHIVウィルスに感染した実在の男がモデル。ゲイがなる病気や触っただけで移るなど、HIVに対する偏見があり知識は乏しかった時代。推奨されている治療薬は副作用のわりに効果が低いことから未認可の薬を独自のルートで輸入し、法に触れないようそれを売るのではなく、有料会員に無償で配るという「ダラスバイヤーズ・クラブ」を設立。その噂はたちまち広がり、エイズ向けの病院の45倍もの患者を抱える会員組織になっていく、やがて患者を取られた病院や薬の規制を取り仕切るFDAに目を付けられ窮地に陥るが。


余命30日と宣告されてから結局7年もの間生きたんだからすごい。彼が用いた薬が結局良かったということなのか、彼の精神力のたまものなのか、医者の余命宣告に対して生き延びる例は多々あるが、30日から7年はすごい。

余命30日と宣告されたらどうするか、「死ぬまでにしたい10のこと」を決めて実行するか、「最高の人生の見つけ方」のように楽しむか、このあたりのテーマは結構映画になっていたりする。ジョセフ=ゴードン・レヴィットの「50/50 フィフティ・フィフティ」、ダコタ・ファニングの「17歳のエンディング・ノート」、ベネディクト・カンバーバッチの「僕が星になるまえに」などなど ここ最近の作品でもいくつかある。


でもロンは薬を求めあがく、そして他の映画と違うところは彼がその未認可の薬にビジネスチャンスを見いだしたこと。余命30日をまともに信じていたら時間のかかるようなことはしないだろう。だから彼は半分信じつつもどこか「大丈夫だろう」という楽観的な気持ちや、こんなホモの病気に負けてたまるかという気持ちがあったのだろう。それは良くも悪くもダラス(保守的なテキサス)という土地柄からきているのかもしれない。

その後の彼の気力を支えたのは何だったのか、ひとつはこのダラスバイヤーズ・クラブという自らのビジネスではなかろうか。多くの人に支持されるそのビジネスを軌道に乗せることがやりがいにもなって、彼の気力を支えていたのかもしれない。
彼はビジネスマンとして、サンフランシスコ、アムステルダム、東京など世界中を飛び回る。そのフットワークの軽さは本当に世界を股にかけるビジネスマンの姿そのものだ。


本作では、マシュー・マコノヒーの減量が話題になったけど、引けを取らないのがジャレッド・レト。「チャプター27」でジョン・レノンを殺害するチャップマンを演じた時は、30キロもの増量を行い、今回は13キロの減量。その差42キロ!これもかなりすごい。
トランスジェンダーの役を見事に体現。ゲイ嫌いのロイに替わって販路を広げるパートナー役をかなり好演していた。

「チャプター27」

劇中に東京・渋谷が出てくるけど、明らかに現代。80年代の設定のはずなのに。。。渋谷のスクランブル交差点には思いっきり「TSUTAYA」のネオンが。。あれを観る日本人は一気に現代に感覚が戻されちゃってかなりマイナス効果。日本人役で出てくる役者の日本語もちょっと怪しいし。 日本はハリウッド映画のマーケットとしてかなり大きなシェアを占める国なんだから、このあたりの詰めの甘さはかなり残念。

明らかに中国人な日本人役や忍者な日本人は、さすがに見かけなくなってきたけど、このあたりの精度は更に向上してもらいたい。それには日本の役者がもっとハリウッドに行き、こういった端役でもしっかり担ってもらいたい。



<作品概要>
ダラス・バイヤーズクラブ」  DALLAS Buyers Club
(2013年 アメリカ 117分)
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
出演:マシュー・マコノヒー、ジェニファー・ガーナー、ジャレッド・レト、ダラス・ロバーツ、グリフィス・ダン
配給:ファインフィルムズ

2014年3月20日木曜日

インポート、エクスポート  IMPORT,EXPORT


ウルリヒ・ザイドル 確信犯の映画作家

「パラダイス」3部作のウルリヒ・ザイドルの前(2007)の作品、やはりここでも格差に体する皮肉がたっぷりだ。今回その対象になるのは、ホームに入れられた老人たちと、ウクライナの貧しい街の女性、そしてオーストリアの失業した青年。彼らは直接的、間接的に影響し合う。

ウクライナの田舎町。雪にまみれの寂れた場所で暮らすシングルマザーのオルガは、小さい子供を母親に託しオーストリアに出稼ぎに出る。家政婦をクビになるが、老人介護施設の職を得る。一方、失業したポールは養父の仕事の手伝いでウクライナに向かう。

オルガが住んでいる街が田舎すぎる。雪で真っ白だけど大自然な感じでは全然なく、寂れすぎた街。寒空に建つおんぼろビルが貧しさを際立たせる。こんなとこには絶対住めないと思わせる。


看護士では収入が少なくて、オンラインセックスのアルバイトを始めたりするけど、そのエロ動画の現場をモザイクが入るくらい一々リアルに撮ってみせる。
この監督は、太ったおばさんの裸でも、しわしわの老人でもとにかくそのままリアルに撮る。キレイに見せようとかかっこよく見せようとかと真逆で、そのままリアルにがポイント。
ドキュメンタリー出身だけにそれがザイドル監督のスタイルだ。

ようやく老人施設での看護の仕事に就けたオルガ。パーティの日のオルガと看護士のおばさんの本気の取っ組み合いはすごい、マジすぎて笑う。しかもケンカの理由がおばさんの相当勝手な思い込みでの恋心なのがすごい。中学生じゃあるまいし、いい年のおばさがんそれをやるから笑ってしまう(笑)
ザイドル監督の作品では、ガチの取っ組み合いが必ず出てくるけど演出は相当巧いんでしょう。


一方、オーストリアからウクライナに仕事にやってくるポールたちも、バーで女の子をひっかける。特に義理の父親は若い女の子にカネを握らせて「カネの威力を見せてやる」と裸でイヌの真似をさせたり、ベッドシーンをポールに見せつけたりとやりたい放題。
そして、そのシーンも一々ご丁寧にそのままリアルに撮り上げる。だからモザイクは必須。

オーストリアでは負け組のポールたちもウクライナに行けばお金の力でやりたい放題できる。ウクライナからオーストリア、オーストリアからウクライナ。決して幸せではない彼らが幸せを求めて国境を越える。その映画のタイトルが「インポート、エクスポート」(輸入と輸出)なんだから監督のシニカルぶりのすごさが分かる。
老人と若者、経済格差、世の中の色んな格差や矛盾を痛烈に皮肉ってみせる。


<作品概要>
インポート、エクスポート」  IMPORT,EXPORT
(2007年 オーストリア=ドイツ=フランス 135分)
監督:ウルリヒ・ザイドル
出演:エカテリーナ・ラク、パウル・ホフマン、ミヒャエル・トーマス、マリア・ホーフステッター
配給:ユーロスペース 

2014年3月19日水曜日

パラダイス:神  Paradise:faith


信仰って何だ? をザイドル流に痛烈に皮肉る

「パラダイス:愛」で、ケニアのビーチボーイにのめり込んだテレサに続いて、のめり込み第二弾は、その姉アンナ・マリアの神イエス・キリストへの過剰までな信仰について。もうホントに過剰に振り切るっておもしろい。

ウィーンでレントゲン技師として働くアンナ・マリアは、夏休みも信仰に日々を捧げる。移民が多い地区にマリア像を持って布教にまわったり、お仲間を自宅に招いて祈祷会を行ったりする。祈りの部屋では人々に代わって自らを鞭打ち、懺悔をしたりする。
ある日、車いすでイスラム教徒の夫が2年ぶりに帰ってくる。その日からアンナ・マリアの日常が徐々に狂い始めていく。
それにしてもこの監督はすごい、おかしい、変だ。
キリストの像をあんな風に扱うなんて普通の監督じゃ絶対にできない。あれはすごい。度を超すとああなるのか(笑) とても言えないのでそこは観てのお楽しみ。
劇場では笑いすら起こる。厳しい現実をリアルな描写でひたすら映し出すのに、振り切りすぎるとそれは喜劇になるのだろうか。完璧な構図とユーモアが独特な世界観を醸し出す。

アンナ・マリアの布教スタイルもすごい。ひとの家に乗り込んでは、一方的な説教をする(笑)バツイチ同士の円満そうな夫婦に貞節を説いて大反発をくらったり、アル中女のお酒を流しに勝手に捨てて取っ組み合いのケンカになったりとかなり危険。
信仰で愛を説く割に、帰ってきた夫への仕打ちはかなり冷徹だし、その夫はイスラム教徒だ。
「こんなにも信仰に全てを捧げているのに」というアンナ・マリアの想いとは裏腹にけっこう自分自身が矛盾だらけだったりする。
このあたりのシニカルぶりがザイドル監督の巧いところ。なんともおもしろい。


それと取っ組み合いのケンカが毎度ながら本気過ぎて笑う。どういう演出であそこまでやらせるんでしょうか。
今回は、アンナ・マリア VS 車いすの夫、アンナ・マリア VS アル中のロシア女。
この2回戦ともかなり見物。

レントゲン技師は稼ぎがいいのか、とてもいい家に住んでいる。車いす用に階段も電動で上下できるようになってるし。2階のテラスからは緑が見えるし部屋もすごくキレイ。
シンプルな内装もザイドル監督の画にすごく合っている。こういうシンプルな感じが監督の好みなんだろうか。場面写真をみると画の構図も左右対称な感じが多い。この辺が特徴か。

帰ってきた夫にさんざん掻き回された結果のアンナ・マリアの取る衝撃のラストは圧巻。


<作品概要>
パラダイス:神」  Paradise;Faith
(2012年 オーストリア=ドイツ=フランス 113分)
監督:ウルリヒ・ザイドル
出演:マリア・ホーフステッター、ナビル・サレー
配給:ユーロスペース

2014年3月17日月曜日

[CM] ペプシネックス ゼロ 「桃太郎 Episode.ZERO」


ハリウッド映画のような桃太郎の世界観!

ペプシネックスのCMがすごい。ハリウッド映画のようなスケールと北斗の拳のような世界観がマッチしていて良い。

桃太郎には、小栗旬。鬼に荒らされた村でイヌ、サル、キジを仲間に迎え、鬼ヶ島に旅立つ。

▼エピソード0

キャッチコピーは、
「自分より強いヤツを倒せ。」
あきらかにコカ・コーラを意識した内容で、巨大でとても強そうな鬼はコカ・コーラのことを指している(はず)。
同時に、コカ・コーラ ゼロと飲み比べ調査をした大胆な比較広告も展開している。
コンセプトは、「Forever challenge」だそうで、かなり挑戦的なキャンペーンだ。

音楽は、UKバンドのザ・ヘヴィー(THE HEAVY)の「Same Ol'」。映画「テッド」にも楽曲提供しているとか。

▼エピソード1


<作品概要>
「ペプシネックス ゼロ 『桃太郎  Episode ZERO』」
(2014年 日本 90秒)
監督:川口清勝
出演:小栗旬
音楽:ザ・ヘヴィー
制作:タグボート
製作:サントリー

2014年3月15日土曜日

パラダイス:愛  Paradise:love


また新たな才能が出た! ウルリヒ・ザイドル

初めて観たときの衝撃度はデカい。
障害者や肥満女性、貧しい人たちなど社会的弱者をオブラートに包むことなくさらけ出す。
弱者を描く当たりはカウリスマキっぽいし、さらけ出すあたりはハネケっぽい。南北格差を痛烈に皮肉るスタイル。
中年おばさんの太った裸をこんなに映すのはこの監督ぐらいじゃないだろうか(笑)とにかくオブラートにつつまずそのままを写しだす。

50代シングルマザーのテレサは、ケニアにあるリゾート地で休暇を過ごす。そこには、ビーチボーイと呼ばれる現地の黒人青年たちが、白人女性をシュガーママと呼び“愛”を売っていた。友人のすすめもあり、好奇心と興味本位でビーチボーイの誘いを受けるテレサ。中年ででっぷりと太った彼女を彼らはやさしく愛してくれる。やがて彼女は徐々にその“愛”にのめり込んでいく。


冒頭で登場する障害者の人たちがゴーカートに乗るシーンでいきなりインパクトを受ける。その後のストーリーに影響するかというとしないところがすごい(笑)
出だしのインパクトのためだけに使ってのけた時点で只者ではない。

その障害者のヘルパーとしてテレサは登場する。中年の太ったおばさんのテレサは、恋愛対象の女性という意味では負け組な訳だけど、障害者に対しては健常者であるという優位性があり、ビーチボーイたちに対してもお金という優位性がある。彼女はその優位性を活かして“愛”を買う。友人と黒人たちを悪気なくバカにする態度は、嫌悪感はあるものの誰もがやってしまいそうなもの。お金の力で黒人青年にストリップをさせ、それを肴にシャンパンを飲む。自分の国だったら絶対にやらないようなことを、旅先の途上国だから許されると言わんばかりにハメをはずす。


やがて、ビーチボーイにのめり込み、お金を巻き上げられていくテレサを「ああ、バカだなあ」と笑いつつ、なんとも複雑な気分になる。

そう、
この感覚がウルリヒ・ザイドルの狙いのひとつなのだろう。
南北格差、健常者と障害者、太った中年女性と若くて逞しい黒人青年。世界でつながっている不平等や格差を痛烈に皮肉ってみせる。
そして、やってることもリアル過ぎで、映像もモザイク入りまくり(笑)
このリアル描写も監督の特徴のひとつだろう。

ヴェルナー・ヘルツォークは好きな監督10人の1人にザイドルを挙げ、「私はザイドルほど地獄を直視していない」と評する。 そう、リアルすぎるほどの直視、厳しく現実をえぐる。だけどそこにカウリスマキのようなユーモア、そして少しだけやさしいまなざし、完成された構図が加わることで、生々しさからひとつ上のレベルに作品全体を押し上げている。

こんな監督がいたんだなー、ユーロスペース、紹介してくれてありがとう。


<作品概要>
パラダイス・愛」  Paradise love
(2013年 オーストリア=ドイツ=フランス 120分)
監督:ウルリヒ・ザイドル
出演:マルガレーテ・ティーゼル、ピーター・カズング、インゲ・マックス
配給:ユーロスペース

2014年3月14日金曜日

アメリカン・ハッスル  American Hustle


個性派役者による豪華アンサンブル

クリスチャン・ベールとは気づかなかった。本当に彼は役によって体重の増減が激しい。これだけ痩せて太っての体重差はハリウッド史上でも最上位なんじゃだろうか。そういう意味ではデニーロ越えしてる。
ブラッドリー・クーパーは前作「世界にふたりだけのプレイブック」に引き続きのキレキャラ。そこが監督に気に入られているのだろうか?

1979年、カジノ開発で沸くアトランティックシティ。詐欺師のローゼンフェルドを逮捕したFBIは、カジノの利権に絡んだ汚職政治家たちをおとり捜査に引っかけるため、ローゼンフェルドに司法取引を持ちかける。そして大物政治家たちを次々と逮捕していくのだが。


アメリカで実際にあった「アブスキャム事件」が題材。
クリスチャン・ベールが演じたアーヴィン・ローゼンフェルドのモデルとなったメル・ワインバーグは、2014年現在まだ存命だそうで、6歳の頃から詐欺を働いていたという筋金入りらしい(笑)
エイミー・アダムスの過度に露出された衣装とか、ブラッドリー・クーパーのくるくるパーマとか、クリスチャン・ベールの痛々しいハゲ頭とかビジュアルの演出が過剰気味な感じがしたけど、アーヴィンの役はしゃべり方から何から相当本人そっくりらしい。アカデミー賞にノミネートされるだけはある。

右がホンモノ
今回は役作りで体重20キロもアップ。
「バットマン」ではスーツの似合う相当良い体してますが、本作では愛嬌すらあるみごとなぽっちゃり体型。
以前に激やせで話題になった「マシニスト」では、30キロも減量したそうなので、その差はなんと、50キロ!! この差はハリウッド史上でもナンバー1ではないでしょうか。

「アメリカン・ハッスル」(2013年)
「マシニスト」(2004)
クリスチャン・ベールの変幻自在ぶりもすごいが、他のメンバーも十分個性的。
ジェニファー・ローレンスは十代の頃の映画(「ウィンターズ・ボーン」や「早熟のアイオワ」)がまだ新しいので、一気に大人っぽくなった感じがする。
この個性的な面々がみごとに奏で合っていた。


<作品概要>
アメリカン・ハッスル」  American hustle
(2013年 アメリカ 138分)
監督:デビット・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベール、ブラッドリー・クーパー、ジェレミー・レナー、エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デニーロ
配給:ファントム・フィルム

2014年3月13日木曜日

ほとりの朔子


「海辺のポーリーヌ」ならぬ「ほとりの朔子」

夏のあいだ海辺の家にやってきた女の子。
リゾートファッションを身にまとい、男の子と木漏れ日の中、自転車に二人乗りする。
そのシチュエーションはフランス映画に出てくるバカンスの話のよう。
何か大事件が起こるわけではなく、ちょっとした恋にも似た気持ちのざわめきがある。

設定は完全に日本なんだけど、やってることはフランスのバカンスと一緒かもしれない。

受験に失敗した朔子(二階堂ふみ)は、叔母(鶴田真由)の誘いで夏の2週間、避暑地に訪れる。そこで叔母の幼なじみ(古館寛治)の甥の孝史(太賀)と出会う。徐々に距離が縮まっていくふたりだが、そこに娘の辰子(杉野希姫)や叔母の恋人の教授が加わり、大人たちは微妙な関係性をさらけ出していく。


深田監督は、エリック・ロメールに例えられたりする。実際、ロメールの「海辺のポーリーヌ」にタイトルからして似ているという指摘はパンフレットにも書いてあった。かなり影響を受けていることなんでしょう。

でも、さわやかな会話劇のロメールとは違って、ちょっと陰鬱でダークな香りがする。
それが深田監督の特徴なのかもしれない。そして、二階堂ふみがそんな雰囲気にマッチしていた。

監督の演出なのか、会話はとても自然体でアドリブのよう、特に古館寛治は自然過ぎてハマりすぎ(笑) だけど、物語の進行上に必要な話はしているのでセリフ通りで演出なのだろう。太賀もモジモジした男の子の役が自然体ですごくハマっていた。こういうヤツいるよねっていう感じ。


それにしても、二階堂ふみの魅力満載のPVかのような映画。二階堂ふみ目当てで行っただけにそこに終始されるとかえって気恥ずかしい。もっとダークな印象をポスターから感じていただけに、このまま爽やかに終わっちゃったらどうしようかと思ったけど、さすがにそれだけでは終わらない深田監督でした。後半の大人たちの複雑模様は笑えます。

線路を二人で歩くシーン。そこで会話に出る映画は、成瀬巳喜男の「秋立ちぬ」であるらしい。 残念ながらDVDにはなっていないらしく、どこかで特集上映でもやってくれない限り観れなそう。だけどそんなレア作品を仕込んでくるあたり、監督のシネフィルぶりが窺われます。


インドネシアの話が出てくるけど、その「9・30事件」という大虐殺事件。その当事者に、当時の様子を再現してもらおうという衝撃的なドキュメンタリー映画「アクト・オブ・キリング」が上映される。こちらも楽しみ。

日本風のバカンス映画。浪人生という大人でも子供でもない、どこにも属していないニュートラルな存在だからありえた時期に起こったひと夏の思い出。
フランス版だと「17歳」が同じようなシチュエーション。フランス人が撮るとこうも違うのかという感じです。 比べてみるのも面白い。

それにしても、映画の場面写真が少ない。個人的には、ふたりが夜にたどり着くカフェでの画が一番よかった。なぜあれを場面写真に使わないのか。


<作品概要>
ほとりの朔子
(2013年 日本=アメリカ 125分) 
監督:深田晃司
プロデューサー:杉野希姫
出演:二階堂ふみ、鶴田真由、太賀、古館寛治、平野直、杉野希姫、小篠惠奈
配給:和エンタテイメント


2014年3月12日水曜日

[CM] アップル「1984」


既成概念を打ち破るコンセプトの映像化

世界一高額なCM料金(30秒で数億円!)と言われる全米スーパーボウルで、
たった一度の放映だけで、全米に商品を知らしめた伝説のCM。
それは、アップルのマッキントッシュのCMだ。
世界でもっとも有名なCMと言われている。

日経新聞の文化欄に連載されている「世界を変えた広告十選」より。
クリエイティブディレクターの杉山恒太郎さんによる紹介で、パソコンが個人のものになる象徴的な出来事だったそう。



※記事一部抜粋

監督は「ブレードランナー」のリドリー・スコット。ジョージ・オーウェルのSF小説「1984」をモチーフに、独裁者ビッグブラザーが支配する暗黒世界に立ち向かうヒロインのランナーが、手に持つハンマーを投げつけ大型モニターを破壊するというシンプルなストーリー。コンピューターは一部の巨大な企業しか持ち得ないという既成概念を打ち破るべく誕生したマッキントッシュのコンセプトの映像化。
それはスティーブ・ジョブズのIBMへの挑戦状でもあり、人々が誰でも自由に楽しめることを可能にしたPC(パーソナルコンピューター)時代の幕明けを告げる象徴的なテレビCMでもあったのだ。

放映にあたって、役員はみな反対だったが、ジョブズの共同創業者であるS・ウォズニアックは「自分のポケットマネーを使ってもやる」と言って最後までもめにもめて放映に踏み切ったのだとか。いろんな意味で伝説のCMです。


<作品概要>
「1984」
(1984年 アメリカ 30秒)
監督:リドリー・スコット
製作:アップル

2014年3月11日火曜日

愛の渦


タイトル通り、まさに“愛の渦” 乱交ムービー!

三浦大輔が自らの原作を脚本&監督。ノリに乗っている若手戯曲家の長編4作目の監督作品。
池松壮亮、新井浩文、滝藤賢一、窪塚洋介、田中哲司など豪華キャスト陣が集結。

とあるマンションの一室に集まった男女8人。ここはセックスしたくてたまらない人々が集まる乱交パーティ会場。ぎこちなく世間話から始まるも、一旦“事”が始まると徐々にむきだしの欲望があらわになっていく。フリーター、OL、学生、ニート、童貞、常連、保育士、サラリーマン。その乱交の向こう側には何があるのか。

着衣時間がわずか18分という笑劇の展開(笑)
BGMのように喘ぎ声が劇場いっぱいに鳴り響く。ポルノ映画でもないのにこの展開はすごい、そしてもちろんエロだけで終わる作品では全くない。元々は監督の三浦大輔が主宰する劇団ポツドールにて上演されていた作品。


それにしても俳優陣はよくぞ引き受けたというチャレンジな内容。ほぼ服を着ていない状況で絡みまくり、喘ぎまくりの展開。特にメガネの女子高生役の門脇麦は凄い!“地味で真面目そうな容姿ながら、誰よりも性欲が強い女子大生”という笑ってしまうくらいすごい役どころで、相当の決意のもと参加したに違いない。

※CM 東京ガス(門脇麦)

知らない男女が集まり、徐々にその本能がむき出しになっていく様を描くのはお見事。設定が乱交パーティという特異なものではあるけれど、人間の集団心理や格差、好き嫌いなどがえぐり出されていく様は、普段何気なく生活している人々に隠された本性を皮肉っていて、そして笑わせてくれる監督の手腕は素晴らしい。

途中参加の柄本時生の「高度なギャグ」にも相当笑わされる。


<作品概要>
愛の渦
(2014年 日本 123分)
監督・脚本・原作:三浦大輔
出演:池松壮亮、門脇麦、滝藤賢一、中村映里子、新井浩文、三津谷葉子、駒木根隆介、赤澤セリ、柄本時生、信江勇、窪塚洋介、田中哲司
配給:クロックワークス

2014年3月6日木曜日

永遠の0


いま、なぜ戦争映画が大ヒット!?

2013年12月公開ながら、早くも2014年の興行成績ナンバーワンになるかもしれないほど大ヒットしている。
戦争ものといえば夏公開が定番なのに、お正月映画として年明け後もずっと好調で、8週連続のランキング1位を獲得。「土竜の唄〜」に9週目で抜かれるも2位の座はキープ。堅調な興行を続けている。

ひょんなことから自分の本当の祖父は、昔、特攻隊員として死んだことを知った佐伯健太郎(三浦春馬)は、その祖父がどんな人物であったかを知るために当時の戦友たちを訪ね始める。祖父・宮部久蔵(岡田准一)は、凄腕のパイロットだった、海軍一の臆病者だったなど次第にその人物像が明らかになっていく。そして今まで封印されていた衝撃の事実も明らかになっていく。

口コミもあって老若男女に受け入れられている。確かに悪くないがなぜここまでヒットしているのかは正直分からない。
ヒット要素としては、人気絶好調の作家・百田尚樹氏の原作、CMでヘビーローテションで流れるサザンオールスターズの新曲「蛍」。V6岡田くん(大河ドラマも主演)の人気。強力な宣伝攻勢、などでしょうか。
でも、大作にありがちな要素だし。。
ゼロ戦という部分で言えば、2013年最大のヒット作「風立ちぬ」と共通点はあるが。。

大ヒット後に行ったことで構えてしまったのか、意外と泣けなかった。
山崎監督の「ALWAYS 三丁目の夕日」ではベタな展開に号泣したので、同じような展開を想像していただけにちょっと拍子抜けな面も。何かがしっくりこなかった。


しかしながらVFXはさすがに凄い。戦艦やゼロ戦の臨場感はお見事。たまにCG感は出てしまうけど十分迫力ある映像が表現できていた。
田中民(本当は水編)、染谷将太、新井浩文、夏八木勲など個性派の役者陣が良かった。その中でも岡田くんがかなり良い。なかなかかっこいいなと思ってしまった。


戦争美化にならず、戦争を知らない若者世代に戦争の悲惨さが伝わればいい。


<作品概要>
永遠の0
(2014年 日本 144分)
監督:山崎貴
原作:百田尚樹
出演:岡田准一、三浦春馬、井上真央、濱田岳、新井浩文、染谷将太、三浦貴大、吹石一恵、風吹ジュン、上田竜也、田中民、夏八木勲、橋爪功、
主題歌:サザンオールスターズ「蛍」
配給:東宝


2014年3月4日火曜日

17歳  Jeune&Jolie


17歳のファム・ファタール

フランソワ・オゾンの新作は、自分の気持ちの趣くまま様々な男性と情事を重ねる美少女の話。ルイス・ブニュエルの「昼顔」に例えられる本作は、昔のフランス映画好きのオゾンが好きそうなテーマ。
それにしても主演のマリーヌ・ヴァクトは美しい。

パリの名門高校に通い、裕福な家庭で不自由無く暮らすイザベル。夏、バカンス先でドイツ人青年と初体験を済ませる。秋、ホテルの男性を訪ね、情事の後にお金をもらうイザベルの姿が。冬、顧客のひとりが情事の最中に死んでしまう。やがて警察の捜査が彼女にもおよび彼女の売春行為も明らかになってしまう。そして、春、普通の生活に戻ろうとするイザベルであったが、、、

お金にも愛情にも不足していないイザベルがなぜ売春を繰り返すのか。映画はイザベルが初体験をむかえた16歳の夏から1年を4つの季節ごとに切り取っていき、イザベルの行為を淡々と映し出す。そこからはイザベルの感情や狙いは分からない。もしかしたら彼女自身も分かっていないのかもしれない。客をとる方法は彼女が作ったホームページから。売春斡旋がある訳ではなく、フリーでやってるところがすごい。(1回300ユーロ也) 初体験の相手や同級生など“客”でない相手とも1回寝ればもう気持ちはそこにない。興味がなくなってしまうのだ。そういうことを繰り返すたびに彼女自身が自分の性に気づいていく。
そして最後に彼女が選んだ道は。。。


男から見れば、美貌の持ち主でミステリアスな彼女はファム・ファタールのようだ。だけど男を狂わす本当のファム・ファタールではまだない。そう、“まだ”ないだけ。ファム・ファタールはこうやってできあがる、という前日譚を見たような、そんな印象。
まるで「ファム・ファタール エピソードゼロ」(笑)

映画の観客はそんなイザベルの行為をのぞき見る。彼女の弟がいつもこっそりとイザベルを物陰からのぞき見るが、この“のぞき見”はオゾン映画の特徴かもしれない、前作「危険なプロット」でもそうだったけど、オゾンは“のぞき見”は好きだ(笑)

シャーロット・ランプリングが出てくるのもオゾンファンとしてはポイント。それにしても彼女の貫禄は凄まじい。(ホテルの6095室の数字に何か意味があるのだろうか?)

フランスでは18歳からが成人。17歳とは、これから大人になるけど法律的にはまだ子供という時期。そういう微妙な年齢の心の揺れ動きをオゾンは見事に描いてみせた。
原題の「Jeune & Jolie」の意味は、「若く、そして綺麗」。
若く、綺麗な17歳のファム・ファタールが誕生する。

<作品概要>
17歳」  Jeune & Jolie
(2013年 フランス 94分)
監督:フランソワ・オゾン
出演:マリーヌ・ヴァクト、フェラルディン・ペラス、フレデリック・ピエロ、ファンタン・ラヴァ、ヨハン・レイセン、シャーロット・ランプリング、
配給:キノフィルムズ