2014年9月2日火曜日
バルフィ!人生に唄えば
映画愛のつまった“踊らない”インド映画。
最近のインド映画はホントに面白い。ザッツ・エンターテイメントで、面白い要素をふんだんに盛り込んでくるけど、飽きがこない。
本作は、2012年のアカデミー賞外国語映画賞のインド代表に選ばれ、本国インドのアカデミー賞では作品賞を受賞。各国の映画祭でも賞を取っている。「きっと、うまくいく」に及ぶインド映画はなかなかないかもしれないけど、本作もなかなか良かった。
生まれつき耳が聞こえないバルフィだが、ユーモアにあふれ、貧しいながらにも楽しく日々を暮らしている。ある日、お金持ちの令嬢シュルティに一目惚れ。分かりやすくも積極的にアプローチし始める。幸せな結婚でないシュルティはバルフィに好意を持ち始めるが、バルフィの幼なじみのジルミルも登場、周囲の思惑も相まってある事件へと発展していく。
相変わらず娯楽要素満載の展開だけど、どういう話かとざっくりいうとラブストーリー。
インド映画のヒロインは大抵とびきりの美人。本作のシュルティ役のイリヤーナー・デクルーズもペネロペ・クルスと小沢真珠と森泉を足して割ったような、エキゾチックな美人。このヒロインはインド映画のみどころのひとつ。
そして、この映画のもうひとつの見どころが「映画愛」!
チャップリンやアステア、ジャッキー・チェン、北野武などなど、過去の名作のあのシーンやこのシーン!と思わず楽しくなるようなオマージュが満載。
しゃべらないバルフィの姿は、サイレント時代のチャップリンやキートンのよう。
とても分かりやすく名作たちが引用されている。
※引用作品(公式HPより)
「雨に唄えば」、「プロジェクトA」、「アメリ」、「菊次郎の夏」、「Mrビーン」、「黒猫白猫」、「君に読む物語」ほか
音楽は流れるけど“踊らない”、こういうタイプのインド映画が最近増えてきてる。
最近では、「スタンリーのお弁当」、「めぐり逢わせのお弁当」、「マダム・イン・ニューヨーク」など。
それに、聖地“インド”の「食」を描いたドキュメンタリー「聖者たちの食卓」も始まる。
外国人がインドを舞台に撮った作品では、ウェス・アンダーソンの「ダージリン急行」やダニー・ボイルの「スラムドッグ$ミリオネア」がある。
でもやっぱり踊ってるインド映画も観たい!
<作品概要>
「バルフィ!人生に唄えば」
(2012年 インド 151分)
監督・脚本・原作:アヌラーグ・バス
出演:ランビール・カプール、プリヤンカー・チョープラー、イリヤーナー・デクルーズ
配給:ファントム・フィルム
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