中身はアメコミ戦闘アクション映画!?
年末お正月映画のアニメーション大作として公開された「ベイマックス」は、奇しくも飛ぶ鳥を落とす勢いの「妖怪ウォッチ」と同じ公開日。
「妖怪〜」は初日の動員記録を叩き出す勢いで、公開から興行ランキング1位を独走。
しかしながら、3週目にベイマックスは1位に登りつめ、その後連続首位をキープ。興行成績でも「妖怪〜」を抜く大ブレイクを果たしている。
天才的な頭脳を持つヒロは、事故で死んでしまった兄の死因に疑問を持ち、兄が残したケアロボットのベイマックスと、兄の研究室のメカにめっぽう強いオタクの仲間たちとともに黒幕をつきとめようと調査に乗り出す。
雪だるまみたいな癒し系ロボットのベイマックスを全面押しした日本での宣伝プロモーションによってドラえもん的なイメージで、老若男女に受け入れられたベイマックス。
鉄拳によるパラパラ漫画でのMVも話題になった。
ところが、映画の中身はアメコミヒーローによる戦闘アクション映画!
それもそのはず。原題は、「Big Hero 6」でマーベルのアメコミが原作。
宣伝ではほとんど触れられていない「仲間たち」が大活躍。ドラえもんで言うところのジャイアンやスネ夫やしずかちゃん。彼らも間違いなく中心キャラクターなのだけど、宣伝からはキレイにカットされている。
US版ポスター |
本国アメリカではこのポスターのようなアメコミヒーロー的な打ち出し方。
それが日本では全く違うのは、日本の市場をディズニーもかなり意識してのことなんだということが分かる。
実際「アナと雪の女王」が日本記録3位に食い込んだ記憶が新しいだけに、そして本作の舞台が日本をモチーフにしているだけに日本では絶対に成功しないといけない。
「アナ雪」で大ヒットしたディズニーからしたら、女の子層はバカにならない。
あまりヒーロー色を強くしてしまうと男の子よりになってしまう。
日本でヒットしているアニメは、ドラえもん、ポケモン、妖怪ウォッチなど。
くまモンやとなりのトトロみたいなまるくてふわふわしたキャラクターが人気がある。
そんな要素を分析した結果、タイトルから変更して「ベイマックス1本おし!」という戦略が決まったのかもしれない。(完全に勝手な妄想)
でもフタを開けてみれば老若男女に受け入れられた大ヒット。
確実に2015年のトップ3には入る興行成績。(2014年公開にもかかわらず)
実際ベイマックスには癒され感動もして、映画としても間違いなく面白い。
でも、なんかちょっと違和感が残るのはなぜなのでしょうか。
あの宣伝を見ていなければ全く感じなかったことなのだけれど。
今回の本編前に併映される短編は、「愛犬とごちそう」。
ごはんの時間だけにフォーカスして移り変わりを表現した作品。
<作品概要>
「ベイマックス」 Big hero 6
(2014年 アメリカ 102分)
監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
出演:(声)菅野美穂、小泉孝太郎、川島得愛、本城雄太郎
配給:ディズニー
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