ジャック・タチの遺作 「トラフィック」
ユロ氏がまたまた巻き起こす珍道中。
ジャック・タチの映画ってストーリーだけを見ると大したことはない。
本作もパリの工場からアムステルダムのモーターショーへ移動する、というだけの話だけれでも、ユロ氏がまっすぐ辿り着くわけもなく(笑)
車は故障するし、ガス欠になるし、田舎の修理工の家で一夜を明かし、ワンシーンごとに衣装チェンジする広報ウーマンに引っ張り回され、珍道中は続く。
果たして無事にたどりつけるのか。
この映画が製作された1971年当時急成長を遂げていた自動車業界へのアンチテーゼの意味合いもあってのテーマだったとか。
本来は便利で快適なはずの移動手段である自動車が、大渋滞を巻き起こし、
逆に不快で進まないという皮肉をタチはユーモアを交えて表現したのでしょう。
それにしても出てくる車が今では珍しいクラシックカーばかり。
色といいフォルムといい素敵な車たちが総出演。
そして、ユロ氏がデザインしたというキャンピングカー!
子どものような遊びごころにあふれ素敵な機能が満載。
「007」のボンドカーとはまたひと味違った魅力の車が見どころ。
<作品概要>
「トラフィック」 trafic
(1971年 フランス=イタリア 97分)
監督:ジャック・タチ
出演:ジャック・タチ、マリア・キンバリー、マルセル・フラバル、オレノ・ボステル、フランソワ・メゾングロス、トニー・クレッペル
配給:日本コロンビア ※日本初公開1995年
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