2015年3月24日火曜日

女神は二度微笑む  KAHAANI


新生インド映画を代表するような一作

最近のインド映画は、歌わない、踊らない、2時間くらい、と今までのインド映画の特徴に当てはまらない作品が続々と登場して日本でも公開タイトル数が増えてきている。

あの大勢での一糸乱れぬダンスシーンが癖になっている人には物足りない、というか完全に別ジャンルなのが最近のインド映画。
インドのライフスタイルが変わりつつあるのか、それとも外国輸出を意識してなのかは分からないけれど、レベルが高いことは間違いない。
「マダム・イン・ニューヨーク」、「スタンリーのお弁当箱」、「めぐり逢わせのお弁当」などミニシアターながら日本でもヒット作が多く、「きっと、うまくいく」はその中でもかなりの大ヒットとなった。


妊婦のヴィディヤーは、行方が分からなくなった夫を探しに遠くロンドンからコルカタに訪れる。警察署で出会ったお人好しの警察官ラナとともに独自の捜査を始めるが、誰も夫の存在を知らないという。闇社会の影がちらつき警察上層部からも横槍が入る。一体何が起こっているのか、捜査を進めるにつれ二人は危険に巻き込まれていく。

原題のKAHAANIとは物語の意。
それにしても、よくできた脚本。
さっそくハリウッドリメイクが決まったというのも納得。
最後まで予断を許さない本格的なサスペンスで、今までのインド国産になかったタイプのまさに新生インドを代表するような作品。


インファナルアフェアもそうだったけど、その香港ならではの感じが良かったのだけど、今回もコルカタ(カルカッタ)の雑多な街の感じや民族的な発音の話とか異国を感じさせてくれる要素にみごとにストーリーが溶け込んでいるからいいのだ。


<作品概要>
女神は二度微笑む」 KAHAANI
(2012年 インド 123分)
監督:スジョイ・ゴーシュ
出演:ヴィディヤー・バーラン、パラムブラト・チャテルジー、ナワーズッディーン・シッディーキー
配給:ブロードウェイ

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