2016年4月25日月曜日

ミケランジェロ・プロジェクト  THE MONUMETNTS MEN

アートを守るために戦場に赴いた男たちがいた

このメンバーを集められるんだからジョージ・クルーニーの人望って本当にすごいんだと思う。
本作ではプロデューサーのほか監督・脚本と主演も務め、多才ぶりを発揮。盟友のマット・デイモンをはじめとする豪華俳優陣をみてもキャスティングにも相当関わっているはず。

第二次大戦下、ナチスは侵攻先の国々やユダヤ人から財産を没収。その中には貴重な美術品も多数含まれる。実はヒトラーは独自の美術館建設を構想していたのだ。戦争による美術品の強奪や破壊が進む中、終戦間際になりようやくそれらを阻止するためにアートのエキスパートからなる"モニュメンツ・メン"が結成されヨーロッパに向かうことになる。

アートのエキスパートだけど戦闘に関してはからきしの素人が戦場を駈けずりまわるという設定が面白い。映画としても完全にエンターテイメント作品として仕上がっている。


映画「黄金アデーレ 名画の帰還」では、戦時中に奪われたクリムトの絵画を、絵画の元の所有者で絵のモデルとなった女性の親戚が、オーストリアの美術館を相手に返還の訴訟をおこす実話だけど、こういった話はもっと出てくるかもしれない。
それだけヒトラーが奪ったものは大きい。
ヒトラーは、その奪った美術品で美術館を建設しようとしていた。

恐ろしいのは「ネロ指令」。これは行き詰まったナチスが、敵の手に渡るくらいなら全て破壊して焼きはらうよう命じたと言われる指令。
モニュメンツ・メンがいなければどれだけの数の美術品が失われていたことか・・・
想像するだけでも恐ろしい。
今でも戦争やテロで各地の世界遺産が破壊されたり修復不能な状態になることがある。
何も生み出さず、多大な犠牲を払う戦争を人類はいつまで繰り返すのか。


20世紀フォックスとコロンビア(ソニー系)のロゴがオープニングで両方出てくるから、そんなことあるのかと思ったらどうやら共同制作らしい。そんなことあるんだ。

それにしても、奥さんのクリスマスソングが上手すぎ♪


<作品概要>
「ミケランジェロ・プロジェクト」 THE MONUMENTS MEN
(2014 アメリカ 118分)
監督・脚本・製作:ジョージ・クルーニー
原作:ロバート・M・エドゼル
出演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ケイト・ブランシェット、ビル・マーレー、ジョン・グッドマン、ジャン・デュジャルダン、ボブ・バラバン、ヒュー・ボネヴィル
配給:プレシディオ

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