2014年4月19日土曜日

ストロベリーナイト


菊田の立場が切なすぎる 誉田哲也原作の劇場版

フジテレビでドラマ化された誉田哲也の警察小説が原作。ドラマや原作を知らないと登場人物たちの背景が分からない部分もあるが、劇場版は、姫川玲子シリーズ第四弾「インビジブルレイン」が元になっていて、独立した作品の位置づけ。
その名の通り、とにかくずっと雨。

警視庁捜査一家の姫川班の管轄でチンピラが殺される事件が起こる。事件解決に向けるなかで、“ヤナイケント”という名前が浮上するが、上層部からその人物には触れるなと圧力がかかる。不満に思う姫川は独自に捜査を進めていくが。

姫川の過去や、各キャラ設定を知る上では、原作やドラマを見ていた方がやはり伝わりやすいが、映画で説明時間ない中でコンパクトに伝えてはいる。
原作では、姫川玲子のCOACHのバッグやバーバリーのトレンチコートが特徴とか。本作では、エルメスの赤色のオータクロアのバッグがキーアイテムとして使われている。


警察もヤクザも犯人も被害者も、登場人物たちの生い立ちや過去がかなり悲惨すぎ。そんな人物の中で事件は起こり、やがて全貌が明らかになっていく。
小林というチンピラも「あの状況でそんなこと言ったら、そりゃ、やられちゃうよね」という感じで、悪役の印象を植え付けるための演出に逆に引いてしまった。 
姫川に想いを寄せる菊田も、目の前で姫川が牧田(大沢たかお)と・・・という状況は切なすぎる。そこまで尾行しているのもストーカー的ではあるけれど。。

その中で、井岡(生瀬さん)のキャラは、笑いのエッセンスを加えるとても貴重な存在。「玲子ちゃーん!」と駆け寄る姿は、愛されキャラになっている。


そして、最近の西島秀俊はますますかっこいい。
映画やドラマにもよく出るし、CMも急増中。
年齢を重ねることで味が出るタイプの人はいるけれど、西島秀俊もご多分に漏れずどんどんと、いい男、いい役者になっている。
新しく始まるドラマ「MOZU」も大注目だ。


<作品概要>
ストロベリーナイト
(2013年 日本 127分)
監督:佐藤裕市
製作:亀山千広
原作:誉田哲也
出演:竹内結子、西島秀俊、大沢たかお、小出恵介、丸山隆平、宇梶剛士、津川雅彦、渡辺いっけい、遠藤憲一、高嶋政宏、生瀬勝久、武田鉄矢、染谷将太、金子ノブアキ、金子賢、鶴見辰吾、石橋蓮司、田中哲治、三浦友和
製作:フジテレビ
配給:東宝

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