2014年8月7日木曜日

罪の手ざわり  A Touch of Sin


現代中国を内側からえぐる!ジャ・ジャンクーらしい待望の新作

2013年の第66回カンヌ国際映画祭では脚本賞を受賞。劇映画では「長江哀歌」から7年とちょっと時間があいての新作発表。思いっきり銃をぶっ放したりと、最近のイメージよりはちょっとあか抜けた感があるかも。

「山西省の男」
「重慶の男」
「河北省の女」
「広東省の男」
それぞれ実際に起きた事件をベースに、4つのエピソードにのせて、犯罪者となってしまった普通の人々の姿を罪を犯した彼らの目線で描く。

中国ではただの犯罪者。
ただその背景には現在の中国がかかえる社会的問題が潜んでいる。その当事者の目線で描くことによって、現代中国の社会問題が浮き彫りになってくる。

この手の映画を作らせるとジャ・ジャンクーは本当に名人芸。
その社内情勢が犯罪者になってしまった彼らをつくり出したとも言える。あいかわらずなジャ・ジャンクーの挑戦的なメッセージは、いまの中国を知る文献とも言える作品。


最近はウイグルにも問題を抱え、近隣諸国とも摩擦が多いかの国。
映画を通してもっとお互いを知るのもいいのでは。


<作品概要>
罪の手ざわり」 A Touch of Sin
(2013年 中国=日本 129分)
監督:ジャ・ジャンクー
出演:チャオ・タオ、チアン・ユー、ワン・パオチャン、ルオ・ランシャン、チャン・ジャーイー
配給:ビターズ・エンドオフィス北野

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