2014年3月24日月曜日

ペコロスの母に会いに行く


ポスターが残念! キネ旬の2013年日本映画No.1作品。

いい評判は聞いていたものの、ポスターのビジュアルからどうしても面白いと思えず2013年中に観れなかったタイトル。だけどやっぱり面白かった。
認知症の母との日々を暖かくユーモアをまじえて描く漫画を映画化。監督は、「寅さん」などを手がけた喜劇映画の巨匠・森崎東、御年86歳!山田洋次より年上なのがすごい。

ペコロスという名で、地元の店で歌い、漫画も書くゆういちだが、普段はサラリーマン。行きつけの喫茶店でサボってばかりいるし、認知症の母の世話で仕事は早く帰る。ゆういちのことはハゲ頭で判断できる母だったが、認知症が進むにつれて記憶はどんどん若かりし頃に遡る。やがてゆういちのことも分からないようになっていく。母の若き日々と現代とが平行して描かれる。


ペコロスさんのイラストでポスターを作成して欲しかった。
こちらの方が全然イメージわいて良い。もともとは地元長崎でひっそりと自費出版された本だったが、その後Facebookで話題となり長崎の老舗書店で2ヶ月にわたり1位を記録。現在、全国で185,000部を超えるベストセラーとなり、Facebookの応援者たちの友達総数は150万人を突破した。

「ボケるとも、悪かことじゃなかかもしれん。」
人に受けるのが分かる。ゆる〜くて暖かい感じが今っぽい。それに長崎弁がすごく良かった。登場人物たちの人の良さをすごく引き立てる言葉だ。
監督の森崎東をはじめ、岩松了、原田貴和子、原田知世など長崎出身者が中心となっているところからも長崎の空気感を大事にしているのが伝わる。
それにしても、89歳にしてこれが映画初主演という赤木春恵がMVP! 認知症の母をみごとに演じてみせた。「渡る世間〜」が有名だけど、ここにきて代表作ができました。

それと、全然知らなかったけど、主題歌が一青窈が本作に感動して書き下ろしたという「霞道」(かすみじ)。これがすごい合ってて良かった。



<作品概要>
ペコロスの母に会いに行く
(2013年 日本 113分)
監督:森崎東
原作:岡野雄一
出演:岩松了、赤木春恵、原田貴和子、加瀬亮、竹中直人、大和田健介、松本若菜、原田知世、宇崎竜童、温水洋一、穂積隆信、志茂田景樹
配給:東風

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