2016年2月15日月曜日

クリムゾン・ピーク  CRIMSON PEAK

結局、ひとが一番おそろしい

ホラーが前面に出されているけど、映画としてはサスペンス仕立てなラブストーリー。
ギレルモ・デル・トロ監督の美意識が詰め込まれたゴシック様式の美術が見応え十分。「パンズ・ラビリンス」のような怪しげな美しさを表現するのがとても得意な監督。

20世紀初頭のニューヨーク。作家を目指す若くて美しいイーディスは常に死者の魂を身近に感じている。ある日、 実業家の父の元に投資の依頼で訪れたシャープ男爵が現れ、イーディスは惹かれてしまう。反対していた父が不審な死を遂げ、イーディスは妖艶なシャープの姉とともにロンドン郊外の屋敷で暮らすことになる。

シャープ男爵の屋敷が何と言ってもすごい!
あのボロさ加減、天井から雪が降っちゃうほどの穴があいちゃってる(笑)
そりゃさぞかし寒いでしょ。
いかにもな幽霊屋敷に落ちぶれた貴族として住んでいて、本当に人間なのかミステリアスで怪しげな存在としてこの姉弟が物語の中心になっていく。


ホラーであって、ホラーでない。
だからガッチリしたホラーを期待した人にとってはちょっと生ぬるい。
ミスリテリアスなラブストーリーと謳うには、グロいゴーストも出たりするのでホラー嫌いな女子には訴えかけずらい。
という何とも難しい位置付けになってしまったのが残念。
でもそのあたりを踏まえて観れると面白い。ゴシック・ロマンスというらしい。


本作のジェシカ・チャスティンが美しい。
最初気づかなかったくらい印象が違った。
こういうクラシックなスタイルが意外と似合う。
もしかして彼女の映画キャリアの中で一番美しいのではないか。
そして、怖い(笑)

ひとの怖さをジェシカ・チャスティンが教えてくれる。


<作品概要>
クリムゾン・ピーク」  CRIMSON PEAK
(2015 アメリカ 119分)
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ミア・ワシコウスカ、ジェシカ・チャスティン、トム・ヒドルストン、チャーリー・ハナム、ジム・ビーバー
配給:東宝東和

0 件のコメント:

コメントを投稿