2013年9月6日金曜日
選挙2
観察映画「選挙」第二弾!
前作「選挙」で相田監督の同級生である“山さん”こと山内和彦の初出馬を追ったドキュメンタリーが劇場を爆笑にさせる痛快な作品となり話題となった。
今作は震災直後の2011年4月1日に告示された川崎市議会選挙に山さんが怒りの再出馬!今度のスローガンは「脱原発」。
今でこそ「脱原発」を唱えるひとは多いが、この震災から1ヶ月も経っていない時期、他の候補者は原発問題にとても消極的。そのことに憤りを感じた山さんは完全無所属での立候補を決意。
カネなし、組織なし、看板なし
自民党の落下傘候補としてドブ板選挙を実施した前回の反省から、選挙カーや事務所を使わず、独自スタイルで選挙に挑む。果たして勝ち目はあるのか?
山さんも映画「立候補」に出てくる泡沫候補と言えるのだろう。
映画「立候補」では勝ち目がないのに何故彼らは立候補するのかがひとつのお題になっていたが、山さんを見れば分かる。
彼らは彼らなりに、もの申したいことがあるのだ。
今の政治に一石を投じたい、その押さえがたい衝動にかられ行動を起こしているのだ。
でも、相田和弘監督のお題はそこにはない。
この観察映画は、山さんを通して見ることができる日本の選挙制度の矛盾や裏側だ。
相田監督は、「震災後のニッポンの限界と可能性を予見する要素が凝縮されている、うまく言葉にできないけど「選挙2」にはたしかにそれが映っている」と言う。
前作と違い「何もしない山さん」の選挙活動と震災後の状況をどう解釈するかが見えず、撮影したことすら忘れかけていたとき、安倍晋三率いる自民党が衆議院選挙で圧勝し政権交代が起こった。そのとき自分の中で火がつき、編集欲がわいたそうだ。
今の目線であのとき何が映っていたのかを解釈する。
劇中、他の候補者が話すグチや本音がかいま見れるのも面白い。
<作品概要>
「選挙2」
(2013年 日本=アメリカ 149分)
監督:相田和弘
出演:山内和彦
配給:東風
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