2013年9月2日月曜日
ホーリー・モーターズ Holy Motors
カラックス健在!!
ひと言でいうとそんな感想。
映画の可能性を探り続けている。
かなり攻めた作品作り。
観ている側の予想をいい意味で裏切り続ける展開。「そうきたか」の連続。
だけどこのさじ加減は難しい。
観客との距離感が離れてしまうと、ただの意味が分からない映画になってしまう。
むかし、恵比寿ガーデンシネマが健在のころ、デヴィッド・リンチの「インランド・エンパイア」を観たときの“完全に置いてけぼりをくらった”感。もう何がなんだか分からない(笑)
見終わった後の観客の頭の上には「?」が見えた。
でもこの作品は大丈夫。
ご安心ください。
朝、銀行員の男がリムジンに乗り込む。
金持ちの銀行家が出勤するのかと思いきや、、、物乞い、娘を持つ父親、チンピラ、そして怪物メルド。主人公は次々と違う人物として時を過ごしてはまたリムジンに乗り、次の人物になるために移動する。
次々とあるひとのある瞬間を生きる。それが彼の仕事なのだ。
とにかく映画でしか成立し得ない世界をみせたくれた。
怪優ドニ・ラヴァンが映画の世界を蹂躙する。
カラックスが映画の新しい世界を見せてくれた。
<作品概要>
「ホーリー・モーターズ」 Holy Motors
(2012年 フランス=ドイツ 115分)
監督:レオス・カラックス
出演:ドニ・ラヴァン、エディット・スコブ、カイリー・ミノーグ、エヴァ・メンデス、ミシェル・ピコリ
配給:ユーロスペース
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