2013年9月18日水曜日
ルビー・スパークス RUBY SPARKS
ポール・ダノ待望の新作は、現代のおとぎ話。
「リトル・ミス・サンシャイン」のジョナサン・デイトンとバレリー・ファレスのコンビによる最新作。「リトル・ミス〜」では引きこもりの兄を演じていたポール・ダノ(製作も兼ねる)を主役に迎え、ヒロインには実生活でもポール・ダノの恋人であるゾーイ・カザン(なんと、エリア・カザンの孫!そして脚本&製作)が小説から飛び出た理想の恋人を演じる。
ポール・ダノの役どころはスランプ中の若手作家カルヴィン。デビュー作がベストセラーとなり一躍時の人となるも2作目が書けない(10年も!)。日がな犬の散歩をしては丘の上のシャレた自宅に帰りパソコンの前でスランプぶりを発揮する毎日。そんなある日、“夢で出会った理想の女の子”と出会う。今書いている小説の主人公でもある彼女ルビー・スパークスに一気に恋してしまう。そしてバラ色の日々が訪れるのだが。
ミシェル・ゴンドリーが映画にしそうなファンタジーなラブストーリー。
彼女が現実に形ある姿で存在していることを全力で喜ぶ姿が青春っぽくていい。音楽に乗せて街を二人で疾走していくシーンは印象的。「(500)日のサマー」みたいに踊り出すわけではないけれど“バラ色の瞬間”が伝わってくる。
それにしても20世紀フォックスサーチライトはいい作品が多い。
ルビーは、カルヴィンのタイプライターによってどんどん魅力的になっていく。「フランス語ができる」と打ち込むとフランス語をしゃべり出したり(笑)カルヴィン好みに仕上がっていく。ところがルビーと衝突していく後半、やけになったカルヴィンはルビーは自分の支配(タイプライター)の下にあることを示そうとする。冷静に冷徹に冷酷にタイプライターをたたく。あのシーンはちょっと怖い。
この映画ではとてもおしゃれに描かれているけど、いまどきの日本に置きかえて考えたらアニメやゲームの世界で理想と思っていた子が現実に彼女として現れるようなものだろうか。そしたら2チャンネル発の原作&映画化になってたかも(笑)
それにしてもこの映画、デート要素が満載だ。こんなデートしたい!が詰まってる感じ。公園での出会い、野外映画でのはっちゃけぶり、浜辺での白のワンピ、プールへダイブ、女子受けすること間違いなし。
音楽もいい。
<作品概要>
「ルビー・スパークス」 RUBY SPARKS
(2012年 アメリカ 102分)
監督:ジョナサン・デイトン、バレリー・ファレス
出演:ポール・ダノ、ゾーイ・カザン、アントニオ・バンデラス、アネット・ベニング
配給:20世紀フォックス映画
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